「クーポンは作った。でも、送料無料と一緒に使えるかまでは試していない」。告知前に、両方を使った会計まで確かめておきたいところです。
たとえば、6,000円の商品を20%引きにすると4,800円です。送料無料の条件を5,000円以上にしていると、割引前は条件を満たしていても、割引後は送料がかかる場合があります。
この記事では、Shopifyの標準機能で「20%OFF」と「5,000円以上で送料無料」のコードを設定し、購入画面で金額を確認する手順を紹介します。まず販売条件を一枚にまとめ、その条件どおりに計算されるか確認する。少人数でセールを準備するときも、この順番なら設定と告知の食い違いを見つけやすくなります。
割引率を決める前に、今回売りたいものを決める
まず「誰に、何を買ってほしいか」を一文にしてみてください。たとえば「すでに一度買ったお客様に、ギフト用の商品を選んでもらう」。まとめて買ってもらいたい場合と、初めてのお客様に試してもらいたい場合でも、対象商品や案内する内容は変わります。目的に合わせて、対象商品と案内先を絞っていきましょう。
割引率は他店に合わせて決めるより、商品原価、送料の負担、梱包・出荷の費用を確認したうえで選ぶほうが現実的です。すべての商品を値引きする必要もありません。準備に使える人数や時間が限られるなら、対象と条件を少なくすると確認しやすくなります。
セールの販売条件を一枚にまとめる
管理画面を開く前に、次の表を埋めておきます。設定担当と告知担当が別でも、同じ表を見て作業できます。
| 決めること | 記入する内容 |
|---|---|
| 対象と特典 | 対象商品・対象者・割引率。対象外の商品があればその一覧 |
| 使い方 | コード入力か自動適用か。コードなら正確な文字列 |
| 送料 | 送料無料の最低金額、割引前後のどちらで判定するか、対象地域・配送方法 |
| 併用 | 会員クーポン、初回クーポン、自動割引と一緒に使えるか |
| 期間 | 開始・終了の日時、ストアのタイムゾーン |
| 利用上限 | お客様ごとの回数や、キャンペーン全体の回数を制限するか |
| 出荷と問い合わせ | 発送までの日数、問い合わせ先、通常より遅れる場合の案内 |
| 変更と終了 | 途中で条件を変えるときの判断者、バナーを戻す担当、返品時の対応 |
特に送料は「5,000円以上で無料」だけでは説明不足です。割引を使ったあとに5,000円を下回る注文や、通常配送以外の方法も想定してください。
以下は架空の商品「Popaz Lab コットントート」を使った設定例です。価格とコードも例示データで、実際の販売キャンペーンではありません。
| 設定 | 注文割引 LAB20 | 送料無料 LABSHIP |
|---|---|---|
| 特典 | 注文金額から20%OFF | 配送料を無料にする |
| 最低購入金額 | なし | 5,000円 |
| 購入タイプ | 1回限りの購入 | 1回限りの購入 |
| 対象者 | すべてのお客様 | すべてのお客様 |
| 併用する種類 | 配送ディスカウント | 注文ディスカウント |
| 地域・配送の制限(設定例) | 対象外 | 国の限定、配送料による除外ともになし |
この設定例には利用回数の制限がありません。自店の販売条件としてそのまま使うのではなく、期間や回数を決めてから設定してください。
Shopifyで割引と送料無料のコードを設定する
1. 注文金額から20%引きするコードを作る
管理画面の[ディスカウント]から作成画面を開き、[注文金額から割引]を選びます。方法はコード入力、コード名は LAB20、割引額は割合の20%に設定します。
最低購入要件は「なし」にし、1回限りの購入を対象にします。[組み合わせ]では配送ディスカウントとの併用を許可して保存します。画面の見出しは管理画面の更新によって変わるため、注文への割引であることと20%の値を確認してください。
2. 5,000円以上で使える送料無料コードを作る
もう一度作成画面を開き、今度は[無料配送]を選びます。コード名を LABSHIP、最低購入金額を5,000円に設定します。[組み合わせ]では注文ディスカウントとの併用を許可します。
送料無料は対象の国や、除外する配送料も指定できます。実施するセールに合わせて選び、開始・終了日時を設定して保存します。
併用は両方のコードで許可する設定です。 注文割引側で配送との併用を許可していても、送料無料側で注文割引との併用を許可していなければ、組み合わせの設定はそろいません。
3. 告知に書いた期間と、設定した期間を照合する
開始日だけでなく、終了日と時刻も確認します。Shopifyの金額割引は管理画面で選んでいるタイムゾーンに基づいて開始・終了します。国内向けに「23:59まで」と告知するなら、日本時間の意図と設定が一致しているかを見てください。
無料配送のコードには、終了日を設定しないと有効期限がないため、こちらも別に確認します。片方だけ終わっても、もう片方の特典は残ってしまいます。
1点と2点で変わる送料無料の適用
以下は6,000円の商品に2つのコードを入力した、支払い前の金額表示です。1点は通常配送、2点は速達の場合を比較します。
| 確認した内容 | 1点購入 | 2点購入 |
|---|---|---|
| 割引前の商品金額 | 6,000円 | 12,000円 |
LAB20 の割引額 | −1,200円 | −2,400円 |
| 割引後の商品金額 | 4,800円 | 9,600円 |
LABSHIP | 適用できないと表示 | 適用された |
| 選んだ配送方法 | 通常配送 | 速達 |
| 選んだ方法の元の送料 | 870円 | 3,762円 |
| 無料配送コード適用後の送料 | 870円のまま | 無料 |
| 表示された合計 | 5,670円 | 9,600円 |
表の送料は、特定の配送先に対する通常配送870円・速達3,762円の例です。実際の送料は配送先や配送方法によって異なります。
1点でも割引前は6,000円なので、「5,000円以上」の条件を満たすように見えます。しかし、送料無料の最低購入金額は併用する割引を適用したあとの商品価格で計算されます。この例では割引後が4,800円となり、5,000円に届かないため送料無料コードは適用されません。
最低購入金額に税や送料などを足した支払総額を使うわけではありません。実際、1点の合計は5,670円でも送料無料にはなりませんでした。税込・税別の表示だけで判断せず、自店のチェックアウトで商品金額と送料を分けて確認してください。
この例では高い配送料を除外していないため、3,762円の速達料金にも LABSHIP が適用されています。通常配送だけを想定して「送料無料」と企画しているなら、他の配送方法にも適用されないか確認が必要です。除外条件を変えたあとは、その配送方法を選び直して試してください。
告知も、確認した条件に合わせて書く
今回のような条件なら、「20%OFF・5,000円以上で送料無料」という短い案内に、次の説明を添えると判断しやすくなります。
お会計でコード「LAB20」を入力すると、注文金額が20%OFFになります。割引後の商品金額が5,000円以上の場合は、「LABSHIP」も入力すると送料が無料になります。
これは上の設定例に合わせた文例です。実際の告知では期間、対象地域、対象外の商品・配送方法、利用回数も補ってください。バナーにすべて詰め込むより、バナーから詳しい条件を読める場所へ案内し、商品ページやメールの説明とそろえるほうが読みやすくなります。
告知前に試す注文を、表にして残す
「コードが使えた」だけで終わらせず、使える注文と使えない注文の両方を試します。次の表を自店用の確認項目として使ってください。
| 試す条件 | 見るところ |
|---|---|
| 割引なし、割引だけ、送料無料だけ、両方 | 各特典の差額と合計が説明どおりか |
| 割引後の商品金額が最低金額の直前・同額・直後 | 送料無料になる境目が正しいか |
| 通常商品と対象外商品の同時購入 | 割引する商品と金額が正しいか |
| 既存の初回・会員クーポンや自動割引との併用 | 予定より値引きが増えないか、想定した特典が外れないか |
| 対象地域と対象外地域、通常配送と速達 | 無料にする範囲と送料が合っているか |
| 開始前、開催中、終了後 | 告知の期間とコードの有効期間が一致するか |
| スマホからの購入 | コードを入力でき、値引き・送料・合計を読めるか |
結果は「確認日・商品と数量・コード・配送方法・期待する金額・実際の金額・確認者」を一行に残せば十分です。どの条件を試したか分かる形にしておくと、あとから条件を変えたときに再確認する箇所を絞れます。
金額表示の確認と、注文完了後の通知や在庫まで見るテスト注文は別です。テスト注文を行う場合はShopifyの公式手順に沿ってください。販売中のストアを決済のテストモードにすると、お客様が実際の注文を行えなくなるため、検証ストアと実際に販売するストアを取り違えないようにします。
在庫・告知・終了後の担当まで決める
条件が合っていても、出荷の準備や終了後の案内が残っていると問い合わせにつながります。次の表を販売条件の表と一緒に使ってください。
| 時期 | 作業 | 確認する担当の例 |
|---|---|---|
| 告知前 | 売れる在庫数と出荷できる量を確認。実店舗や他チャネルと共有する在庫にも注意する | 在庫・出荷担当 |
| 告知前 | バナー、商品ページ、メールの対象・期間・送料条件をそろえる | EC運営・告知担当 |
| 開始時 | 実際の販売画面で割引と送料を確認。問い合わせ窓口にも条件表を共有する | EC運営・サポート担当 |
| 開催中 | 売り切れ、出荷の遅れ、条件への質問を確認し、必要な案内を更新する | 在庫・出荷・サポート担当 |
| 終了時 | コードの終了を確認し、バナーと予約配信を戻す。終了したリンク先にも案内を残す | 設定・告知担当 |
| 終了後 | 未出荷分、キャンセル・返品の対応、残った在庫を確認する | 出荷・サポート担当 |
セール用に販売する数量を決める場合は、返品交換用や通常販売に必要な在庫も含めて考えます。発送の案内は「到着日」と混同しないよう、「注文後○営業日以内に発送」など、実際に対応できる条件で書いてください。
途中で特典を増やす可能性があるなら、先に買ったお客様からの問い合わせに誰がどう答えるかも決めます。返品については、割引後の商品の返金額、送料の扱い、一部返品で送料無料の条件を下回る場合を、既存の案内と照らして整理しておくと対応がぶれにくくなります。ここはキャンペーンの設定だけで決まる運用ではありません。
セールを早く終える場合は、ディスカウントを無効にできます。バナーを消しただけではコードが無効になるわけではないため、設定側も合わせて変更してください。
よくある質問
20%OFFと送料無料の併用にアプリは必要ですか?
「注文金額の20%OFF」と「最低購入金額つきの送料無料」は、Shopifyの標準機能で設定できます。まず同じ種類の条件で試し、複雑な対象商品の組み合わせや、独自の会員条件が必要なときに、追加の方法を検討すると整理しやすくなります。
5,000円以上買ったのに送料無料にならないのはなぜですか?
まず、割引後の商品金額が5,000円以上あるかを確認します。次に、両方のディスカウントで併用が許可されているか、対象の地域・配送方法・期間に入っているかを見てください。「使えない」と表示されたときに、すぐ最低金額を下げるのではなく、条件を一つずつ確かめると原因を見つけやすくなります。
コード入力と自動適用は、どちらを選べばよいですか?
お客様が対象条件を満たしたらそのまま割り引きたい場合は、自動適用が候補です。特定の案内からコードを入力してもらう企画なら、コード方式が合います。ただし、コードを知っていることと、利用できる対象者を限定することは別です。会員限定にしたい場合は、対象者の条件も合わせて設計してください。
まずは販売条件の表を埋め、送料無料の境目と既存クーポンとの組み合わせを試してみてください。自店のアプリや会員制度が関わり、どの設定を確かめればよいか分からない場合は、現在の販売条件と困っている注文例を添えてPopazへご相談ください。
情報の確認について
本記事の機能・設定に関する情報は、2026年10月17日時点のShopify公式資料で確認しています。仕様や管理画面の表示は更新されることがあります。
